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木材の高周波真空乾燥
昭和初期に始まる高周波誘導加熱の研究は、現在電子レンジとしてわれわれの身近にある。今や木材の高周波真空乾燥は、一般の蒸気加熱式乾燥法とは違った特殊乾燥法としての地位を確立している。技術史と現在の研究と技術の最前線を紹介する。
第一章 木材の高周波真空乾燥の概要
1 真空下での熱の供給の概要
2 高周波加熱
3 真空下での乾燥
4 高周波真空乾燥の実際
第二章 高周波乾燥の歴史と研究者
1 高周波乾燥の研究と開発の推移
2 高周波乾燥の研究者(戦前から 1960 年の間)
実用試験と研究/木材の高周波特性の研究
第三章 木材の真空乾燥の歴史と研究者
1 1975 年頃までの真空乾燥
2 1975 年以降の高周波真空乾燥
第四章 高周波真空乾燥における乾燥機構
1 高周波による誘電加熱
分極と誘電率/誘電損失/誘電体の加熱
2 乾燥条件および表面蒸発機構
3 木材中での水分移動機構
自由水の移動/結合水の移動 (a) 拡散による水分移動 (b) 水蒸気の“流れ”
による水分移動
4 高周波真空乾燥における内部水分移動
材温/水蒸気圧分布/飽和水蒸気圧差による水分の移動/木材の細胞構造
と乾燥特性/圧材への適用性
第五章 高周波真空乾燥装置と乾燥操作
1 従来の高周波乾燥ならびに真空乾燥の問題点
旧来の真空乾燥装置と操作/旧来の高周波乾燥装置と操作
2 高周波真空乾燥装置の構成
真空缶体/真空装置 (a) 真空ポンプ (b) 凝結器/高周波加熱装置/センサー
類 (a)温度センサー (b) 圧力センサー/その他設備 (a) 蒸煮装置 (b) 油圧圧
締装置
3 高周波真空乾燥の操作と乾燥スケジュール
乾燥スケジュールの考え方と乾燥条件の設定/実大材における乾燥スケ
ジュールと乾燥経過 (a) 短尺材:セプター材(マメ科)、カリン材(マメ
科)、ゴルフヘッド用カキ材 (b) 結束した単板:ハルニレ・ミズナラ単板、
ベイツガ単板 (c) 板材:ブナ板材、ベイツガ厚板材 (d) 難乾燥材:ミズナラ
厚材、トチ厚材 (e) その他の特殊材:大断面材、カヤ基盤用材 (f) 樹・材種
による推奨高周波エネルギー投入量
資 料
索 引
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