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森をとりもどすために
森林の再生には、植物の生態や自然環境にかかわる様々な研究分野の知を構造化・組織化する作業が要求される。新たな知の融合の形としての生存基盤科学の構築を目指す京都大学生存基盤科学研究ユニットによる取り組みを紹介する。
日刊木材新聞,2009(平成21)年1月21日 日刊木材新聞に掲載されました。
はじめに (林 隆久)
1章 炭素の理想循環 (林 隆久)
1.樹木の出現
2.ヒトの出現と森林破壊
3.東南アジアの森林産業
4.森をとりもどすために
2章 二酸化炭素吸収源としての樹木・森林・木材 (馬場啓一)
1.地球温暖化問題
2.木材と二酸化炭素
3.セルロースとヘミセルロース
4.樹体の組成について
5.地球環境と木材利用
3章 倍数性の制御―大きくて丈夫な植物の創造に向けて (岡 穆宏、柘植知彦)
1.染色体の倍数性について
2.植物の染色体倍数性について
3.高倍数体の確立について
4.エンドリデュプリケーションによる品種改良の可能性
4章 熱帯林を保全するメカニズム (河野泰之)
1.森林を見る視点
2.熱帯林の特徴と動態
3.森林とともに生きる
4.森林を保全するメカニズム
5.これからの森林保全に向けて
5章 森は水を呼ぶか? (石川裕彦)
1.アラビア半島について
2.乾燥地帯緑化のシナリオ
3.緑化のシミュレーション
4.高山地域での緑化の可能性
5.シミュレーションの結果と今後について
6章 海洋生態系のメタローム・プロテオーム相互作用 (宗林由樹)
1.植物プランクトンと地球の気候
2.南極パラドックス
3.マーチンの鉄仮説
4.中規模鉄散布実験
5.残された課題と鉄肥沃化の問題点
6.海洋生態系のメタローム・プロテオーム相互作用
7章 地球をシステムとして見る (山下隆男)
1.世界システム(社会経済システム)
2.地球システム(自然環境)
3.地球システムにおける森林資源
用語解説
石川 裕彦 (京都大学防災研究所)
岡 穆宏 (京都大学化学研究所)
河野 泰之 (京都大学生存基盤科学ユニット・東南アジア研究所)
宗林 由樹 (京都大学生存基盤科学ユニット・化学研究所)
柘植 知彦 (京都大学化学研究所)
馬場 啓一 (京都大学生存圏研究所)
林 隆久 (京都大学生存基盤科学ユニット・生存圏研究所)
山下 隆男 (広島大学大学院国際協力研究科)
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